日記(マルチ勧誘編)







  1. マルチの勧誘されましたその1(中野サンプラザ到着まで)
  2. マルチの勧誘されましたその2(説明会編1)
  3. マルチの勧誘されましたその3(説明会編2)
  4. マルチの勧誘されましたその4(質疑応答編)

















マルチの勧誘されましたその1


そもそもの事の発端はなんだったかというと、バイトで知り合い意気投合した人(以下Z)に「引越しなんかよりもっとおいしいバイトあるんだけど、どうよ。」と誘われた事でした。
やけに親切で「一緒に説明会行くからさ」と言ってきたので断りきれず説明会だけ参加する事にしました。
ここまでは単に「割のいいバイト」という意識でした。説明会は胡散臭かったですけど。

で、その後話を聞くにつれてもう胡散臭いのレベル通り過ぎて完全に審議の青ランプが灯ることになります。
掲示板にも書きましたが再掲します。

・説明会なのに既に参加しているZがついて来る
・説明会なのに持ち物筆記用具だけ。履歴書どころか身分証や印鑑さえもいらない。
・業務内容は宣伝。みんなでやって面白いらしいが、某BBの無料配布のような仕事ではない。
・儲かる人は月収100万。でもZの月収を聞くと「プライベートだから」と拒否される。
・よくよく考えたら月収100万あるなら日雇いの引越しなんてZはやらないだろ。
・本社は福岡。支店が八王子に出店した。
・八王子に支店があるのに説明会は中野。そもそもZは支店に行った事すらない。


見るからにプンプン臭いますよね。しかも前日電話がかかって来て、
・18時から行う説明会の後に質疑応答があり、深夜(11時)まで時間を取るらしいけどいいか?と確認を取られた。


う〜ん香ばしい香りが漂ってまいりました。質疑応答って何ですか。
よく論文発表とかの後に質問する時間がありますが、せいぜい20分あるか程度で深夜までやりませんしね。


いくら気が合ったとはいえバイトで一回会ってメールを何回かした(それも競馬関係の)だけの人ですから、これでマルチだと分かったら証拠のアドレス突きつけてドタキャンするつもりでした。
でしたが、不審に思って聞いた会社の名前「サザンアート」が、検索しても引っかかりません。
約束も約束ですし、こうなりゃダメ元で説明会行って日記のネタにでもしようかと、そう思って行く事にしました。

もちろん最低限の防備はしないといけないと思い、以下の事はしておきました。
・現金は小銭入れの中に少しいれるだけ。
・鞄類は口実つけて逃げ出すときに備えて持って行かない。
・身分証の類は持っていかない。というかそもそも身分証ないし(笑)←今は保険証しかない
・「当日吉祥寺で麻雀する。遅くは無理」と伏線を張っておく。


実は吉祥寺で麻雀するのは昼なのだがそれは内緒の話だ(笑)。遅いと帰れなくなるし、嘘はついてないつもりです。
↑僕は昔から言い訳だけはよくする。相手が真に受けているかは分からないので得意とは言えないが。

そんなこんなで準備終了。後は寝て明日に備えるはずでしたが…失敗しました。
というのも、燃える漫画家島本和彦のラジオをふと聴きなおしたくなり聴いていたら魂が燃え上がってしまい、寝られなくなったのです(苦笑)
なんだかんだで就寝は当日の7時。かなり生活が狂ってるな……。



当日編(中野サンプラザまで)

案の定起きたのは12時。ちなみに約束は吉祥寺に13時です。
飯も食わず即行で着替え家を出ました。余裕があったらチャリでいくつもりでしたが、中野にも用事があるので久しぶりに電車に乗ることにしました。
私用で電車乗るのも久しぶりです^^;

なんとか2分遅刻で間に合いその後は麻雀。今回はボロ勝ちです。一人浮きです。半荘4回で常に30000点キープという今まででもっとも良い成績。調子に乗ってオープンリーチ掛けたら一発でツモりましたし(苦笑)

もっとも最後は中野の集合時間に遅れそうになり、三十路さん、異夜さん、Sさん3人に迷惑をかけて麻雀終了後すぐ出て行きました。
まあ場代の4倍くらい勝っていたのでそっちは問題なかったのですが、焦らさせてすみませんでした。この場を借りてお詫びしますm(_ _)m
ともあれ3人の協力で中野の集合時間にはなんとか間に合い、Zと共に説明会会場に行く事にしました。;

道すがら話していると突然Zが「そういえば今回説明会の場所を開くために使った実費400円を徴収するんだけど、話していなかったっけ?」と一言。

・説明会なのに実費を徴収する
追加お願いしますm(_ _)m

確信犯だなこの野郎!何が得意げな顔して「話していなかったっけ?」だ。
そもそも企業側が開く説明会の費用を取る会社がどこにいるんだっての。

まあいい、もう乗りかかった舟です。この際ネタ作りのための必要経費として400円を使ってやろうではないか。
中野サンプラザの研修室を一室借りて行われる説明会。早速二人で入ると記帳する場所があり並んでいました。
人数確認と思いきや、その記帳場所には本人の名前の他に「紹介者の名前」があります。

……まもなく審判部からの発表があります。


ただいまの会社、マルチについて審議していましたが、審議の通りマルチという事で確定します。後ほど場内テレビでパトロールビデオを放映いたします…



あ〜やっちゃった。思ってはいたもののやっぱりマルチだと思うと喜びと悲しみとで半々の気持ちになります。
しかももらったパンフレットを見るとでかでかとのる商品は「健康食品・健康化粧品」
思わず爆笑しちゃいそうになったではないですか。笑わせないでください。


ちなみにパンフレットを見て、今回自分が大失敗してしまった事に気づきます。
今の今まで会社名は「サザンアート」だと思っていたのですが、本当の名前は「サザンアーク」だったのです。

しかもさっき検索したらこんなん出ましたし。

あ〜バカなことしたもんだ。最初から分かっていれば絶対行かなかったのに。
みなさんは名前の間違えという初歩的なミスは絶対しないようにして下さいね。

次回「説明会編」に続く




マルチの勧誘されましたその2(説明会編1)

前回はこちらから。



研修室の机等の配置は、


こんな感じでした。僕が座ったのは図で言えば青の席。実は緑の席を勧められたのですが嫌な予感がして青に先に座りました。
案の定その後Zの“友達”だというOが赤の席に座ってきました^^;
緑にしないで良かった。へたすると逃げられなくなる所でした。


説明会が始まるのが18時30分で、それまでに「雀荘で飲み物飲みまくったらトイレ近くてさ〜」と伏線張りつつトイレ行ったり、今日の競馬(京王杯SC)の話題をしている内についに時間がやってきました。


最初に前に出たのは、昨日まで茶髪にピアスだったけど今日のために黒く染めました臭が漂う男A。どうやら彼は司会らしいです。
普段タメ口で喋っているせいかやたらと敬語が下手。必死に丁寧に喋ろうとしているのですが逆に笑われていました(苦笑)

まずは諸注意から。

「携帯電話は音が出ないように。使用は禁止します。そして迷惑になるので途中退室も禁止します。

との事。そしてふと後ろを見ると図の楕円のように、スーツ姿の黒い集団が入口付近をガードしていました。

こ…これでは出られない。やられた………。


まあいざとなったらここでぶち撒かすのと今出るのとどっちが迷惑になります?」と強弁して押し切ることにしましたが(結局そんな事する必要ありませんでした)。


いつの間にか諸注意も終わり、いよいよ説明会の開始。
司会A曰く「私の心の太陽と申しますか、そういった存在」のBがやってきました。
ちなみにこいつも昨日まで茶髪(以下略)臭が漂っています。
というか今日ここにいたスーツ姿のスタッフ全員がそんな感じでしたが。



軽く自己紹介をした後(自己紹介をする事によって警戒心を解いている。話術はよく訓練されているらしい)、
「今日話す事は分からない事も多いと思いますが、頭を真っ白にして聞いてみてください。それではこれから事業の説明をします。」と言って説明を始めました。

頭真っ白!!某統一宗教団体の洗脳の基本ではないですか!!

(個人的には昔フジテレビでやっていた某バラエティ番組でのインチキ催眠術師松岡(後に本出しましたね)が「頭ん中真っ白〜〜3,2,1,ハイ!」と言っていた事がリフレインしてきましたが、どうでもいい話ですね^^;)

それにアルバイトと言って呼び込んでおいて事業とはどういう事ですかと。ちなみに彼らはこの後も盛んに“事業”“ビジネス”と言い続けます。


まずは会社紹介から。
(株)ウィーズインターナショナルこれが会社の名前です1999年に福岡県久留米市で生まれて、2001年に東京へ…(以下略)」

おい!会社名変わってるよ!!

悪徳マルチの典型的な例として「評判が悪いのでダミー会社を使って人集めをする」というのを聞いた事あったのでさっそくiモードで検索。

結果 主な検索先 ビンゴ!!やったぜ父ちゃん!


僕が検索してながら話を聞いていると、彼は突如話を脱線して資本主義の8:2の法則について話を始めます。
ちなみにこうやって話を飛躍させて分かりにくくした上で大事なところだけ強調するのはこの説明会中しょっちゅうでした。
頭の中真っ白にしているとたぶん鵜呑みにしてしまうでしょう。

ちなみに資本主義8:2の法則とは、資本主義社会の中で8割の人が労働者で、2割の人が資本者(管理者)、彼ら流に言えば事業者。
しかし、その8割の人が持っている資本は全体の2割。後の8割は2割の事業者が独占しています。これが先の法則です。


で、彼は「8割の中で2割を争うよりかは2割の集団に入って8割を山分けした方がいいですよね。そのためには事業者になる必要があるんです。」と力説し始めました。

これがマネーの虎の虎達(職業が美空ひばりの息子((c)イラン人)な人は除く)が力説しているならいいのですが、
2割の金の中の更に2割を争っているような人がビジネスマン面しているんですから笑っちゃいます。


例えば




元ネタ週刊少年マガジン「天才料理少年味の助」
こんな顔して




画像の拝借先はhttp://coffeewriter.com/これ、ネタじゃなくてガチでマガジンに載ってました。
こんなこと言いながら




 分かりづらいが蹴っているのは上の絵の男
傷害事件起こしている男がですよ?















突然
繰り返しますがコラではありません
と言っていたらどうですか?















思わず
編集が下手ですみませんm(_ _)m
と叫びたくなりませんか?

(インターネット社会って素晴らしいですね。見つからないかと思ったら10分で見つかりました。拝借元のカフェオレライターマルコさん、ありがとうございますm(_ _)m)


まあ天才料理少年味の助のハンバーガーモンスターは今回の話には関係ないので話を戻しますと…そうそう、事業者になろう、って話ですね。

話は、「事業者として成功するためにはタイミングよくビジネスチャンスを掴む必要がある。携帯電話がまだ普及していない頃携帯を普及させるビジネスに成功した人は、”計算すると”月7億稼いだ」と発展していきます。

ここで大事なのはあくまでも「計算した」という仮定で話しているところです。
この後最後まで、“最大までいった場合”“と言われている”などと言っておいて話を進めていきます。これも頭の中真っ白にしていたら騙されやすい所でしょう。

もっとも携帯は既に普及してしまったのでなかなか新しいビジネスチャンスは掴めない、と話は進んでようやく核心に入ります。

今最もビジネスチャンスのある分野がエステやサプリメント等の分野なのだと。

いいですね〜。今まで回りくどすぎてげんなりしていましたが、ようやく核心に入りましたよ。どんな妄言を吐いてくれるのか楽しみになってきました。

モノに恵まれた人、特に中高年の間でブームが起きているのがエステ。
使う人は年に数百万円使うそうです。

ここで突っ込み。
実はこれまでボードを使って汚い字(下手な字ではない。汚い字)で熱心に説明しているのですが、ここで彼は年に数百万つかうという表記を。
数百万・年/年
と表記していました。

…すいません、年を年で割ってもなにも残らないのですが、どんなもんなのでしょうか。


蛇足ついでにもう一つ指摘します。
この説明会の最初で「メモを取りながら聞いてください」と司会Aは言っていたのですが、ふと見てみるとほぼ全員が熱心にメモを取っていました。
なんかねぇ。アホくさいというかねぇ。
見るからにヤンキーな姉ちゃんがわざわざ赤ペンまで持ち出してきてマルチの説明のメモを取る。
自分、感動して涙がこぼれそうでした。

もしかしたら会話重視(記憶重視と置き換えたほうがいいか)でノートを重要視(書くだけで反復して覚えようとしない)しない僕だけが変わっているのかもしれませんが、それでも

もうすでに話を聞いているはずの紹介者(Z含む)まで熱心にメモを取っているのはシュールとしか言いようがありませんでした。
お前らまだ理解していないのかと。


閑話休題。
ちなみにエステについての話はこれで終わりです(笑)
使う人は年に数百万って言っても使う人は、の話ですし、将来性があるのかどうか明確な根拠を示してくれませんでした(ToT)


次に出てくるのがサプリメントの話。


今までの医学の中心は治療医学だったと。病気が出来てから対処するのが中心だった。
これからは予防医学が中心になる。病気が起こる前に病気を起こさないようにする事が大切だ。
既にアメリカ・中国・韓国などは予防医学が中心になっていて、それを考えると日本は遅れている。
ただ、最近ではコンビニでサプリメントを売るようになり、TVでもあるある大辞典やおもいっきりテレビで紹介され始め、今注目されている4兆円産業なのだ。


またしても突っ込み。
まず予防治療なのですが、東洋医学は太古の昔から予防医学が中心です。
漢方は、病気は気の乱れによって起こると考えます。なので必然的に気が乱れないようにする予防医学が中心になるのです。
参考サイト←この他にも漢方で検索すればぞろぞろ予防法について語っているページが出てきます。



ちなみに今注目されている4兆円産業との事ですが、携帯の例から考えるに注目されてからビジネスを開始するのはビジネスチャンスのタイミングを逃しているのではないのでしょうか?
おもいっきりテレビは90年代前半、あるある大辞典は90年代半ばには始まっています。
99年に起業したウィーズインターナショナルは出遅れてませんか?



と色々と思いをはべらせていましたが、サプリメントこと予防医学の話、これでおしまい(笑)
まあこちらはある程度将来性ありそうだという事だけは分かりました。エステより数段ましです。

この後は商品説明を少ししていますが面白くないので省略。
あ、注目すべき発言がひとつ。

実は商品にはフコイダンとか言われる体にいい成分が入っているそうなんですが、ウィーズインターナショナルではこのフコイダンを

他の会社では真似できない特殊な技術で抽出しており、質がとても良い

ものを提供しているそうです(笑)


特殊な技術とはまたわらかしてくれますなぁ〜〜。


ちなみにここまでは一時間くらいでした。
説明会はノンストップで3時間続き途中で本当に尿意を催してきた僕にはだんだん辛くなったのですが、残りの2時間はずっと金銭面についての話になります。
本当に商品を世に広めたいなら、試供品を持ってきて説明するとかもっと詳しい解説をすると色々かありそうなんですけどね。
まあマルチですから、求めてもしょうがありませんが。

説明会編はまだまだ長くなりそうなので一旦ここで切ります。

説明会2に続く。




マルチの勧誘されましたその3(説明会編2)

その1その2はこちら。

さあ、いよいよ入ってまいりましたお金の仕組み。まずはマルチの説明から。
ちなみに彼らはマルチの事をネットワークビジネス(以下NB)と呼んでいましたが、マルチもNBも言い方が違うだけで同じ意味です。味噌汁とおみおつけが同じなのと一緒です。

一般企業は企業と消費者との間に中卸や小売といった仲介業者を通して流通している。
NBは企業と消費者との間に消費者を通して流通している。
簡単に言えば両者の違いはこれだけだそうです。

一般企業のメリットは、多額の宣伝費を投資する事によって消費者に商品を印象付け買ってもらえる事だ。大量に売ることによって商売を成り立たせている。
逆にデメリットは、コストが高くなること。
コカコーラ社で言えば、宣伝費を1000億(月だか年だかは失念しました)を投資し、仲介業者を通すことによって原価5,6円のコーラが120円で売られている。

NBはその点を解消したもので、宣伝費を使わず口コミで広めることによって、中間にかかる余計な費用を軽減する事ができる。
余ったお金を使って商品力を高める事ができるし、間に立った消費者にありがとうの気持ちを込めてお金を還元する事もできる。
(例えて言えば、コカコーラよりもっと美味しいコーラをコカコーラより安い値段で売る事ができるという事)
化粧品のノエビア・ミキプルーンの三基商事は既にこのシステムで、最近ではダイエー・カネボウセチア・山之内・ソニーといった大企業も注目を始めている。
21世紀中ごろには60%の企業がNBを採用していると見ている専門家もいる。


ま、こんな事を言っていました。
論理を飛躍させて誤魔化してるので突っ込みいれましょう。
まず、仲介業者を入れる事と宣伝費を入れる事は全くの別物です。
つまり、彼らの言う一般企業のメリットはNBではメリットにならないわけではないのです。
実際問題ミキプルーンは中井貴一がフランスで「これはミキプルーン。ミキ、オンリーフロムジャパン。お・い・し・い」って宣伝しているじゃない(笑)
詳しくCMをご覧になりたい方はこちらから

なんで誤魔化すかというと「ウィーズインターナショナル(以下ウィーズ)の名前を今まで知らなかったのはNBという商売は宣伝しないため」と言い訳するためがまず一つ。
二つめは一般企業の本当のメリットを隠すためでしょう。
後に実際質疑応答の時間に突っ込んで質問しているので、詳しい説明はここでは割愛します。

それにしても60%がマルチ商法になったらこの世の中破滅しますよ。どんな馬鹿な専門家がそんな結果を出したのでしょうか?
この点についても質疑応答の時間で突っ込もうと思っていたのでその時に詳しく説明しましょう。

ここまでが大体1時間半。ここで今まで説明を担当していたBさんの話は終わりました。
代わって出てきたA曰く、「これからは皆さんの気になるボーナスプラン・お金の話です。ちょっとややこしいかもしれませんので頭を真っ白にして聞いてください。」

出た!二度目の頭真っ白発言!!
「3つ数えて手を叩いたら暗示が解けます3,2,1,パン!」松岡さ〜〜ん!!!

(話を戻しまして)
A「それではこの後はCさんに説明をしてもらいます。Cさんどうぞ!」
C「はい。ご紹介にあずかりましたCです。まずは簡単な自己紹介…」
え?休憩ないんかい!!さっきからトイレ行きたくてたまらないんですけど!!

大学の講義でさえ90分で一休みするというのにあんたら何者ですか(ToT)
もっとも逃げられたらそこで終わりなので戦略としては正しいですね。



代わったCがこの後30分以上かけてボーナスプラン(給与とは言わない。なぜなら会社にとっては仕事のパートナーだから。バイトであっても社員にした場合最低賃金を支払わなければいけなくなるので、雇うと言ったり給与を支払うと言ったりしない。)の説明をします。

ここで詳しく書いても意味がないので簡単に話します。
商品を売った時にその1%分がポイントとして貯まるようになっていて、そのポイントの量によってお金がもらえるようになっています。
更に、自分が紹介した人が商品を売った時も、1%分のポイントが加算されます。
つまり、「色んな人に売り・その売った人にも参加してもらい・更に大量に売る」という事を繰り返す事でより多く金もらえる仕組みになっています。。


注意して見ていきます。
MAX数百万円/日というように、もらえる上限の金額はせっせと説明して煽っているのにも関らず、いくらが最低金額かは教えてくれません。
売った金額の1%がポイントになるという事で「売った1%分貰える」と勘違いしてしまいがりですが、ここで実際に計算したもので考えましょう。

実は最低金額1万円を貰うのに16万円分売らなければいけないのです。しかも別な人(グループ)から8万円づつ
商品で一番高いものは16000円ですので、これを10個売る計算です。素人が化粧品10個売れますか?

更に言いましょう。ボーナスプランでもらえるお金の計算は月止めです。
つまり、頑張って一月で14万円売ったとしても金もらえない上に翌月に入ればポイントは0からやり直しです。
ありえないでしょ、これ。歩合制だったら一回○%なりいくらなりでもらうのが普通です。

Cは簡単そうに「上限は一日2サイクル(256000ポイント分)」と謳っていましたが、実際に毎日そのポイント分稼いでいたとしたら年商93億円以上です。
駄菓子屋ミヨちゃんなんか目じゃないどころか、大手が宣伝費を大量に消費して仲介業者を通してやっと目標にしているクラスですよ(これは一商品ですけど)。
そもそもウィーズの年商はいくらなのかと(笑)

ちなみに頑張って年商93億達成しても貰えるのは年5840万円(一日16万円)で、1%どころか0.6%しかもらえない計算(実際には色んなボーナスが複雑に絡み合ってもっとたくさんもらえますが)。
もらえるパーセンテージで言うなら駄菓子屋ミヨちゃんを経営していた方がよっぽど割がいいと思うのですがどうでしょう?
(注・駄菓子屋ミヨちゃんは近所にある駄菓子屋さん。って誰も聞いていませんか^^;)


それでもCは「最初は難しくても頑張って毎月2人づつ紹介していき、その人たちも頑張って2人づつ紹介していけば10ヶ月後にはこうなります。」と言って、10ヵ月後シュミレーションと題したものをボードに書きます。
;
まずは「シュミレーションじゃなくてシミュレーションだぞ!」と軽く突っ込んでおきましょう(笑)
(シュムシティとかシュムアース・シュムアントとは言いませんよね。世界広しと言えどもシュミレーションを製作しているのはココだけです。)

なんでも、

10ヶ月シュミレーション
月数 新規 リピーター 合計
1ヶ月 2人 2人
2ヶ月 4人 2人 6人
3ヶ月 8人 6人 14人
4ヶ月 16人 14人 30人
(中略) (中略) (中略) (中略)
10ヶ月 1024人 1022人 2048人

こうなるそうで、2048人全員が商品を買えばたくさんお金がもらえるそうです。
馬鹿な頭で必死に考えたのか前任者の言う事真に受けたのか知りませんが、実は10ヶ月シュミレーション、これでは不正解です。
毎月2人づつ紹介するはずなのに、自分とリピーターが紹介している分は2回目以降数えていません。
よって本当に毎月2人づつ集めた場合、

10ヶ月シミュレーション
月数 新規 リピーター 合計
1ヶ月 2人 2人
2ヶ月 6人 2人 8人
3ヶ月 18人 8人 26人
4ヶ月 54人 26人 80人
5ヶ月 162人 80人 242人
6ヶ月 486人 242人 728人
7ヶ月 1458人 728人 2176人
8ヶ月 4354人 2176人 6530人
9ヶ月 13062人 6530人 19592人
10ヶ月 39186人 19592人 58788人

となるわけです。随分と増えましたね^^;ヤンキー兄ちゃんの出した答えと比べて約30倍もの差があります。


ちなみにウィーズは1999年7月に起業しているのですが、創始者が毎月2人…を今月まで忠実に守っていた場合、
14壌1303丈8609垓1738京7345兆0476億4811万1066人
もの人がウィーズに参加している事になります。
今の地球の人口が62,3億人ですので、地球2200京個分ですか。
…分かりやすくしようとしたらもっと分かりづらくなりました--")

(下図の表を数式にするとa(n)=3^n-1になります。そして99年7月から今までは59ヶ月あるので、
a(59)=3^59-1=14,130,386,091,738,734,504,764,811,066
となります。
いや〜久々に漸化式やりました。高2以来でした^^;←理系の人、間違いあるようでしたら指摘して下さい。
それにしても京以上の単位を使ったの19年生きてきて初めてです(笑))



ねずみ講にしてもそうですが、こういった倍倍ゲームは非現実的です。
実際一ヶ月2人集める労力も大変ですし。もし簡単に2人に売れるのであれば、なんのために企業に営業職があるのかって感じですよね。


お金の面でも販売する人間の面でも限界が見えてきましたが、ここでCは僕みたく疑ってかかっている(僕の場合はもう決め付けていましたが)人のために、ねずみ講についての説明もします。

C「もしかしたら誤解されている方もいると思うので、ねずみ講とNBの違いについて話をします。そう固く考えず、頭を真っ白にして聞いてください。」

三度目の真っ白!!牧原さん!牧原さん!ブレスリーの衣装着て今すぐ来て下さい(ToT)
(元ネタ分からない人すみませんm(_ _)m 参考までに 参考1 参考2


彼曰くねずみ講とNBは違う、と。
ねずみ講は商品流通はなく、金だけ。商品があったとしても粗悪品で、安くて質が悪いのを高額で売りつけている。そして収入に関するルールもない。
NBは高品質で低価格な商品を流通させている。収入に関するルールもあり、頑張ってたくさん売った人がその分お金をもらえるのだ、と。

ウィーズの商品が高品質なのは「特殊な技術を使っている」事以外分かりませんし、何より最低でも8000円する商品を低価格と言える神経がとても素晴らしいです。
それに収入に関するルールと言っても上の人しか儲からないルール(16万円制限など)じゃないですか。末端会員が割を食うという意味ではねずみ講と変わりません。


Cは続けます。
「ねずみ講は法で禁止されているが、NBについては法改正されている。禁止でなく改正、という事は国もNBを必要としている。」

見事な論法ですな。これはオウム真理教で言うなら、
(爆笑問題の日本原論から)


田中−いま橋本さんが自民党総裁として気にかかるのは、なんといっても宗教法人法改正問題でしょうね。
太田−最初は、オウム対策としての宗教法人法改正だったんだけどね。
(中略)
太田−でも逆に破防法は民主主義に対する弾圧だって言われてんでしょ。
田中−そう、使い方によってはね。
太田−そのどっちを使っても、オウムを追いつめることができるってことは、オウムは民主主義にのっとった、れっきとした宗教団体ってことだよね。
田中−ぜんぜん違うよ!


と同じくらいの論理のすりかえです。
必要としているなんて事は関係ありません。そもそも悪質な業者がいるから法改正しているわけですし。


Cは続けます。

そもそも一般社会こそねずみ講である。
上の人は仕事しなくても下の人が稼ぎ出したものをかすみ取っている。
年功序列制度なんてものは悪だ。
頑張らなくても、年が上というだけで優遇されている。

う〜ん素晴らしい。そこまで言い切れる人はじめて見ました。
そもそもねずみ講が禁止されているのは、構造よりもそこに収拾のつかなくなる程の金が動くからです。
まあ一般社会がねずみ講に近いのは資本主義社会である以上仕方のない事です。
アメリカだと二極化(スラム街と高級住宅街)がどんどん進んでます。
その点日本はいい所ですよ。税金等によって富の再配分されていますし。
もし本当にそういう社会が嫌いなのであれば、どうぞ北朝鮮に行って社会主義を満喫して下さい。僕は止めません。


それと、「年が上というだけで優遇されている」という事ですが、自分はこういう言い方する人が大の上に大が付くくらい大嫌いです。
この点については質疑応答の時に持論を展開しているのでそこを参照するようにして下さい。

あ、後もう一つだけ。
「一般社会”こそ”下の人が稼ぎ出したものをかすみ取っている」って事はあなた自身も下っ端から金をかすみ取っているのを認めるんですか?(笑)


完全に調子に乗った男C。理想に燃える彼は最後をこう締めくくりました。

NBはアメリカで生まれた商売方式なのだが、その基本は自由平等だ。
男女といった性別も、学歴も、年齢も全く関係ない。努力して稼いだ人が儲かる。まだ若い私たちには理想の商売なのだ!



……。本当に北朝鮮、紹介しましょうか?
社会主義なら、最終段階に至れば努力しなくても生活できるようになるみたいですよ。


Cが熱く語っている間に、時計の針はいつの間にか9時にさしかかっていました。
ここで説明会は終了です。
司会Aが戻ってきました。

A「これから質疑応答を行いますが、別の場所で2ヶ所に分かれて行います。ここはもう使わないので一旦出るようにしてください。」



やった!ようやく開放された!!こうなったら行くところは一つ!トイレだ!!!
↑かなり我慢していました。

Zに「トイレ行ってくる」とだけ伝えると、脱兎のように走りこんでトイレに向かって個室を開けます。
1時間半、長かったです。もしかしたら途中聞き逃した箇所があるかもしれませんが、もうどうでもいいです。今はこの幸せを味わっていたい。

…と思っていたら他の人たちも小用を足しているようです。
D「長かったっすね〜」
E「ああ、いつもこんな感じだよ」

どうやら片方は紹介者でもう片方は僕と同じく誘われた人の方です。

E「何か話聞いていて分からなかった所ある?」
D「う〜ん…ようするに頑張ればどんどん金もらえるってことでいいんすか?」
E「そういう事。楽しそうだろ?」
D「そうすね。10万も20万も儲かるようならやってみたいす。」


ああ、名も知らぬDよ、お前は既に染められてしまったか(ToT)



次回「質疑応答編」に続く




マルチの勧誘されましたその4(質疑応答編)

その1その2 その3はこちら。

なんだかんだ結構長い時間トイレに籠もっていたのですが、外に出て洗面所に向かうと怪しい人影が。
まあなんというかZです。確実に尾けられています。「あれ?」という顔して誤魔化されても騙されません。
もっとも質疑応答なんかこっちは出ないつもりなので関係ありません。
なので「なにか分からなかった事ある?」と聞かれても、
「金のもらいかたについては意味不明だったけど、聞きたい事とかはないよ。」
とまあ予防線を張っておきました。
エレベーターに乗った時にOが狙いすましたかのようにやってきて、
「知り合いのOさんです。」

と紹介されても挨拶しただけで完全に無視です。
もっとも自分からネタ振りする性格ではないのですが。

サンプラザ中野から出たので、そろそろ帰ろうかと「みんな待っているだろうな〜」と時間に追われている事をアピールしていた次の瞬間Zから出た言葉が、
「これから質疑応答するため喫茶店向かうんだけどさ、そこにいるNさんは僕たちより前からいる人でとても詳しいんだ。色々聞いてよ。」
ですよ。
あのなぁ、聞きたい事ないって言っているだろうが!!
そもそもたった今時間に追われているって言うたやんけ!!
なんかふと見ると駅と自分との対角線上にOがいるしさ!
これっていわゆる軟禁ですか?(ToT)


なんだかんだで喫茶店に移動。僕とZ、そして新規参入Nとの3人で向かい合って話すことに相成りました。ちなみにOは背後に回りこんでいます^^;
席に座った瞬間まず来たのはウエイトレス。こちらは金使いたくないので「水ください」と言ったら「お一人様一品注文していただくようになっています」との事。
……おいおいおいおい。まあタダで居座られても迷惑だろうからそれは仕方が無いとは思う。
だがな、普通こういうモンは誘った方が持つものだろ、違うか?ZとN。こちらは説明会の時の場所代まで払ってやってるんだぞ?
そんな「お前なに考えているんだよ」調の顔を僕の前で見せるんじゃないよっての。

仕方が無いので「この店で一番安いの下さい」と言っておきました。ああ、はた迷惑な客だ--")
もっともウエイトレスもウエイトレスで「アイスコーヒー、アイスティー色々あります。ミルクや砂糖は……」とぶつぶつ言い出したのでさすがに切れましたが。
「一番安い枝豆下さい」と。(飲み物は400円から。枝豆は350円)

まずはNの自己紹介から。なんでも東洋大生で印哲にいたという事です。ああ、Zからある程度の個人情報が漏れてるのねん。
少しでも警戒心解くためにそういった所から向こうは攻めてきました。
しばらく競馬ネタの雑談で盛り上がっていましたが、枝豆がやってきてから向こうが切り出してきます。

「話聞いていてなにか疑問に思ったり分からなかったりする事あった?」

もうここまで来たら仕方ありません。根堀葉堀聞いてみようじゃありませんか。

「システム的に多くの人に渡せばその分金がもらえるといいますが、1万円もらうためには16人近くの人を通すことになります。
 間に通るマージンは10%。これは単純計算で、他のボーナスも絡めればもっと上がるでしょう。
 そしてこのマージンはもっと稼ごうと思えばもっと増えます。低価格で良質のものを提供しようというスタンスから考えるとこのマージンは多すぎるんじゃないですか?」


「え?そんな事言ってた?」
「え…と…言っていたような気がします」
なんか早くも向こうは動揺しています。

「もし低価格という言葉を使っていたとしたら訂正します。
 この商売は今までの中卸や小売業者の取り分を感謝の気持ちを込めたマージンと商品力向上に注ぎ込んでいます。
 よって低価格という言葉は正確には言えません。訂正します。」


ははぁ、なるほど。最初にハッタリ効かせて間違い指摘されると小さく訂正するという形ですね。気づかない人は全く気づかず信じ込んでしまうという……。
まあ僕もたまにハッタリかます事あるのでその点はあまり突っ込みませんが。
でもこれじゃあマルチやってもあまりプラス面ないじゃないですか。店でも買える物を変わらない値段で買う人がどこにおるっちゅうねん。
商品力も相変わらず抽象的すぎますし(結局どんな力なのかは教えてくれませんでした。)


「他になにかありますか?」

「自分引越しやっているんですけど、それは金稼ぐためにはその分苦労しなければいけないと思っているんです。
 それがだから抵抗があります。」

「それは違います。NBも努力しなければ金を稼ぐことはできません。
 毎月毎月顧客をを紹介しなければ金は入りません。苦労の仕方は多少違いますが、苦労する事には変わりません。誤解しないで下さい。」

「あ、分かりました。」

この相手の台詞、覚えておいてください。今はそれだけ言っておきます(笑)


「他に質問はないようですので、ここで少し参加の仕方について説明させていただきます。
 まず、これは消費者が消費者が商品を紹介するという事ですので、毎月最低一つ商品を愛用していただく事になります。
 そうでないと他人に紹介するという事になりませんのでこれは規則のようなものです。ご理解下さい。
  そしてもう一つ。最初に初期投資として10万円弱の商品を買えば、回収効率が云十倍にUPします。」



きたー!悪徳マルチ確定!!
別に他人に紹介するのに毎月商品を購入しなければならない必然性なんてないです。
例えば一回食べただけでも「宮前平にある綾はうまい!今まで食った中で一番!」とか、「はなまるのキムチぶっかけは不味い。ありえない味」という事できます。
それと最初に大量に買えば回収効率がUPするって言いますが、ただ単に自分で買った分をポイントに回しているだけで実は94000円損するだけですよ。
誰が10万円突っ込んで確実に6千円しか返ってこない投資をするんですかっての。
そんならよっぽどダービーでコスモバルクの単勝に10万円突っ込んだ方が夢がありましたって。

ようするに、僕が買うことによってお前らが儲かりたいだけではないかと小一時間問い詰めたい…というかこの後実際問い詰めました(笑)

「ここまではご理解いただけましたか?」
「話に関しては理解しました。」
「もし商品に不満がありましたらクーリングオフという制度もありますので、ご心配なく。」

…思わず笑いそうになりました。
ってか不満云々言うけどそういうあなた達がまず商品愛用しているのではないのかと。
料金云々やクーリングオフ云々言う前にまずあなたが使っている商品がいかに優れているか説明して下さいよと。
結局最後まで、商品のどこが素晴らしいかは商品力とは何かと同じように教えてくれませんでした。


「なにか質問はありますか?」

さあて、そろそろ小一時間問い詰めましょうか(笑)

「ではまず一つ聞きます。一般企業とNBの違いについて説明会で話がありました。
 その時、一般企業の欠点とNBの利点の説明はありましたが、一般企業の利点については説明がありませんでした。
 代わりにあなたでいいので、お聞きします。
 なぜ中卸や小売といった仲介業者がいるのでしょう?利点を教えていただけますか?」


「…え〜中卸の人に聞いてください。

「へっ!?」

私はそういった仕事に携わっていないので知りません。中卸の人に直接聞いて下さい。」


……うひゃひゃひゃひゃ。ごめんなさい。笑いが止まりません。どうやら比較して説明しているのに、その比較対象を十分に調べていないようです。
物事には長所短所は付き物で、どんなものにも短所はあるし、逆にどんなものにも長所があります。最低限それを理解しないでいて…と言いたかったのですがやめておきました。
それにしても「中卸の人に聞いて下さい」は僕の予想の範疇を超えていました。
皆さんも覚えましょう、これは便利です。都合の悪い質問が来た場合は「私は知らないので別の人に聞いて下さい」と答えれば回避できます。

ちなみにここで自分が言いたかった事は2点。コスト削減・リスク分散と雇用です。
コーラの原価は5,6円ですが、これは全世界で200億ドルもの消費がされているからこそここまで値下げができているのです。
例えば、一日にコカコーラを100リットル製造できる機械があったとして、これを一日に1リットル生産するのとMAXの100リットル生産するのとでは効率が違いますよね。維持管理費はどれも一緒ですし。
原液も安く買い取る事ができるし、輸送費もまとめれば安く上がります。
それを仲介業者の力を使ってたくさんの人に売ることによって、更に売り上げを伸ばしコストを減らす事ができると、そういうわけです。
売れ残ったときの処理やトラブルの対処を協力して行う事によって、リスク分散もできます。
そして雇用です。儲けようと思ったらまず買ってもらう人がいなくてはいけません。これはどの商売も一緒です。
今の日本の不景気の理由の一つは消費の低迷です。
よって、自分の利益は少なくても色んな人にお金を渡らせる事によって、細く長く商売を続ける事ができる、と。

これはまんまマルチの欠点に繋がります(売れ残りやトラブルの処理は全て自己負担。太く短い商売しかできない)。
まあ話を続けましょう。


「…それでは今日本はなんで不景気だと思いますか?
 詳しく説明しなくて構いません。あなたのわかる範囲で構わないので教えてください。」


「……ごめんなさい。わかりません。」


…………。ノーコメント。
まだまだ「ワークシェアリングって言葉知っています?」とか愚痴愚痴攻めたかったのですがこうなったら視点を切り替えるしかありません。


「…違う質問をします。99年にこの会社が創立されたと聞きました。もう4年目になると思いますが、これまで一度も会社の名前を聞いた事がありません。どういう事でしょうか?」

「それがNBの欠点なんですよ。口コミで伝わる遅さは…」
「いや、それを踏まえてもおかしいです。
 いいですか、10ヶ月シュミレーションと言って一ヶ月に2人ずつ紹介すれば2000人になると言う話がありました。
 そもそもシミュレーションなんですが、それはともかくこの計算は間違っています。一ヶ月に自分も毎月2人づつ紹介するわけですから…
 (以下前回書いた表を書いた説明する)
 つまり10ヶ月で6万人です。今日の説明会は50人位いました。それも説明会は毎週やっているそうじゃないですか。
 4年前に創立されているなら今頃日本一周していてもおかしくないですよ。
 そもそもあなたの口から”この商品は素晴らしい”って聞いた事ありませんし。」



「商品はですね、海草のフコイダンが……。」

「そんな事聞いていません。具体的にどこがいいんですか?使ってみた感想教えてくださいよ。」

「……。」


なんでここで黙るかな?使ったこと無いのか使ったところで…ま、どうでもいいですね。


「…仕事をする時、収入が多い方とそれに比べて少ない方と2つあった場合どちらを選びますか?」

「多いほうですね。」

「それでは、短い時間で稼ぐのと、長い時間で稼ぐの、同じ金もらえるとしたらどちらを選びますか?」

「短い時間のほうですね。ただNBは16万円売ってようやく1万円貰えるんですよね。それなら残業込みで一日12時間働いて1万円貰った方が効率いいです。」

「……。」

彼女が前に言った言葉と矛盾している所に突っ込まないのは僕の優しさです(笑)
ここで苦し紛れの台詞を彼女は言いますが、墓穴掘ることになります。


「…もしかしたら疑っているかもしれませんが、別に犯罪やっているわけではないんですよ。私は犯罪してまでお金もらいたいとは思わないし。Z君もそうだよね。」

「うん。」

「……え〜こんなのあるんですけど。」グイッ

ここで2人に携帯を見せます。
実はトイレにいた時に2chのスレッドを検索していて、その画面を表示したまま喫茶店に向かっていたのです。
ちなみにスレの内容は人大杉で見れず。見れたらもっと突っ込めたのにと思うと残念。


「どういう事でしょうかね?」

「……。」
「……。」
「…え〜新しい商売というモノは常に批判されるものなんです。
 マクドナルドも昔はよく叩かれていましたが、今はもう知らない人はいないという状況になっていますよね。」


「ですが、最近は大手企業もNBをしているそうじゃないですか。ダイエー・カネボウ・ソニーやミキプルーンはなにも言われないのにここだけ叩かれるというのはどういう事ですか?」

「……他の会社は広告打っているから非難されないんです。うちは広告を出さずに営業しているのでマスコミにも叩かれるんです。」

「え?何言っているんですか?マスコミなんていつ話しましたか?これはインターネットですよ。あなた方の言う口コミで評判が悪いのですが。」


2chとマスコミという対極の存在をなぜ間違えているか疑問だったのですが、調べてみると分かりました。
実は世間の評判が悪いという話の時に「マクドナルドもマスコミから批判されていたけど…」という対処法がマニュアルとしてあるそうです。
ようするに彼女はマニュアル通りに対処していた模様(笑)


「…あくまで私の見解ですが、これはNBで損した心無い人が八つ当たりで書いているだけだと思います。 NBも商売ですから当然失敗する事もあります。
 でも、インターネットに書き込めるという事はまだマシという事ではないでしょうか?」


「へ!?どういう事ですか?」

「本当の商売だと損して倒産すると夜逃げという事よくありますよね。」

「よくあるかどうかはともかく青木雄二のナニワ金融道パターンですね。」

「そうですそうです。しかし、インターネットに書き込む余裕があるという事は火傷しただけで本当の損をしていないという事でしょう。
 つまり、もし失敗しても最悪の事態にならなくてすむのがNBの利点です。これは私の見解ですが。」


「はぁ、そうですか、あなたの見解ですか。」

「いえ、あなたの質問は私に向かって言っていると思ったものでね。だから私の見解を述べただけですが。」

「あ、いえ、構わないんですよ。ただ今までなにも言わなかったものでつい(笑)」


なんかここ今でも理解できないのですが、どういう事でしょう?
損しても云々って言っていますが、アルバイトって言って人集めておきながら損するしないって話が出てくる自体おかしいです。損するアルバイト、ありますか?
そもそも夜逃げ先のネットカフェに入ってヤケクソで書き込む事だってできますし、説明になってません。

「NBは全て自己責任ですが、企業に勤めてもそうはいかないんですよ。最後には会社がやってくれる、と思って自分で責任取りませんし。」

…こういう「自分で責任を取らない」輩がいるから体力勝負の現場で若いのが甘く見られるんですよ。この日一番むかつく発言でした。

「自分は非力で他の人ができる事をできない時もありますが、常に自分の行動には責任取っていますし仕事中は気張っていますけど。
 他人様から命の次に大事な金もらうんですよ?なんで仕事疎かにできますか。 
 別にNBに限らず自己責任で仕事できます。正直に言って、そうやって自分で自分のケツ拭けないなら仕事するなって言いたいです。」


これは本心です。今まで冗談半分で聞いて喋っていたのですがさすがにこれは我慢できませんでした。さっきも言った通り自分にとっては死活問題ですし。
特にギャンブルをやっている人ならここ分かってないと。
サッカーとか野球とかと違って、客が求めているのは金のみ。そして選手はその欲望を背負って走っている。そこがギャンブルの醍醐味ですよ。
ただ金儲けしたいだけならパチスロでもやってろっての(僕がパチンコ・パチスロをやらないのは、その醍醐味を味わえないからです)。
だから洞口を僕は支持する…ってここでモンキーターンの話をしてどうするんだ--")

「いや、あなたのような人が多ければいいんですけど、実際はそうじゃない人も多いんですよ。職場でも性別や年齢で差別されたりして鬱になった事もありますし。」

「性別や年齢で差別される現実は分かりますが、成功者はそこを乗り越えてきています。
 あなた達は年功序列の悪の面だけを見て年寄りだけが甘い汁吸って若いのが割食っていると言いますが、実際は違います。
 今の年功序列の頂点にいる層は戦前の家制度がまだ根強く残っている、今よりももっと辛い時期を乗り切った上で今頂点に立っているのです。
 僕の祖父はアパート3軒持っています。一軒家も2軒持っています。別荘も持っていましたし、工務店の経営者でもありました。
 あなた方の言う事業者として成功している部類に入るかもしれません。
 しかし、その祖父は元々北海道の出で、裸一貫東京まで上がってきて大変な苦労をしているんです。
 その苦労の度合いを祖父から直接聞いた事はありません。
 しかし、今祖父は両手の小指の爪がありません。第一関節から上はちゃんとあるのですが、爪の部分だけ剥げているのです。
 腰はずっと痛めていてなんども入院していますし、首も痛めてしばらくコルセットの生活を送っていた事もあります。
 そんな体になりながら今の祖父がいるんです。
 僕は祖父の性格はともかくやってきた事に関しては認めています。」


「……。」

以前ちょっと前振りした「年功序列は必ずしも悪くない」というのはここです。
確かに我慢さえすれば黙っていても金貰えるというのは一見悪にしか思えませんが、その裏でずっと結果が表れなくても努力していた人たちもいるんですよ。
そういう日本独自で培われてきた風習をないがしろにして、欧米の努力を認めない結果主義を取り入れて…とここはそういう事を語る所ではありませんね^^;
ちなみに祖父の話は実話です。父方の祖父はかなりの苦労をしてきた人間で、実は僕の姓は祖父の代から始まっています。
(詳しい事を知りませんが、一人娘という事情で祖父の親は戸籍上の結婚をしていないらしく、祖父は母方の戸籍らしいです。よって祖父の兄弟は全て父方の姓の関澤で、祖父のみが母方の姓になっています。)
祖母も祖母で生前「自伝を書きたい」と言うほど色々あったみたいですし、父方の祖父母は波瀾の人生を送ってきたようです
…また話がそれたので戻しましょうか^^;


…あ〜偉そうな事言っていますが、勘違いされそうなのでここで一つ言っておきます。
たぶん世の中で僕ほど努力(我慢)していない人はそうそういないと思います。
全て趣味というか興味のある範囲内でしか行動していません。
つまり自分で言いながらそれを自分では実行していないという最悪なやつですな^^;
それだけに努力している人は尊敬していますし、そういう人に憧れてこういう発想をするわけです。
実行できていないのが大変問題なのですが。

…そろそろ話を戻しましょうか。ちなみにこの間かなりの時間沈黙があった事を記しておきましょう。


「…ねえ、楽して金稼ぎたいと思わない?」

沈黙の後、空気読めないZが最後のあがきに入ります。
苦労しないとお金貰えないのがNBではなかったのかな?

「楽して金もらいたいとは思うけど、金もらうために楽しようと思ったことは一度もないし、これからもそうするつもりはないよ。」

「……。」

「……。」

…ああ、また沈黙が始まってしまった。勘弁してくれ。話のネタ振れない自分も自分だが沈黙にはいい思い出がないのだ。
ってかこの状況はもう帰ってもいいって事ですか?
なんだかんだ枝豆食べきっちゃったしさ、早く家帰りたいからもう話切ってよいですか?


「…もし将来本当にマルチのシェアが60%になって発展したらですね、その時に参加しますよ。もっともその時にはビジネスチャンスは逃しているかもしれませんが、ね。」

「…そうですね。強制でなく自由参加ですからいつ入ってもいいですし、入りたくなったらいつでもZ君に話して参加して下さい。」

「分かりました。その時はZに相談します。」

「よろしく。」

「んではそろそろ時間なので失礼させて頂きます。」



ってなこんなで10時過ぎに無事ようやく開放されました。
ちなみに帰る時に400円置いていきました。
本当は枝豆頼んだので本当は350円なのですが、50円玉がなかったし一々釣り請求するのもみっともないと思ったしね。ここは金の亡者どもにプレゼントしておきます。
ウエイトレスさんには悪いことしたな、とも思いましたが、まあマルチの集会に巻き込まれたと思って我慢して下さいな(本当にすみませんでしたm(_ _)m)。

いやぁ長かった。でも久々にスリルある瞬間を味わうことができました(苦笑)
しっかし久々にぶっ飛んでいる人に会えましたわ。自由と平等が謳い文句のCの事ね(笑)
都合の悪い事は全部隠して偏った情報をとにかく勢いでごり押しするというのはMMRから始まる少年マガジンの常套手段でもありますけどね。
今でもクニミツの政がかなりぶっ飛んだ展開(農薬撒く時をギャグタッチで陥れたり、アメリカ産と日本産を混同して小麦粉論争したり)で農薬反対運動をしていますしね。
…って話がまた脱線してしまった--")



ちなみに今回の戦利品です。


サザンアークの名刺

一応名前は隠してあるんで、ね。この名刺を使って頑張って勧誘続けてください、行政指導されるその日まで。

パンフレット


入場時に渡されたパンフレット。実はこれ、説明会が終わった後に回収していました(予算不足なのか持って帰られてはまずいのかは知りません)。
僕はトイレに行くためにスポーツ新聞に予め包んでいたため、たまたま持って帰る事に成功しました。400円分はしっかりもらっておかなくちゃ、ね。



最後に一言。

僕は幸い赤の他人に誘われたのできっぱり断れたしあーだこーだ文句付けまくる事ができましたが、もし親しい知り合いに誘われたらどう転んだかは分かりません。
もっとも僕はこんなのに投資するならギャンブルで一発勝負する方を選びますが。
とりあえず最低限、「アルバイトと言って誘うのは違法」「悪徳商法かどうか事前に調べる」「マルチで儲かるのは一握りだけ」の3点を踏まえて行動するようにしてください。
でないと確実に上からボられます






参考リンク集
肯定派否定派両方載せて置いたので、両論を読んで自分で消化してみて下さい。暇潰しにはもってこいでしょう。
あ〜ここを読んでから参加できれば面白かったのにな〜。なんでサザンアートだと思ってしまったんだろうなぁ--")

サザンアーク
今回の会社の公式サイト。

ウィーズインターナショナル 警察の摘発はいつか?
今回の会社に関する2chのスレッド。

悪徳商法マニアックス
悪徳商法についてはここ参照の事。

アンチマルチ商法活動拠点
パーっと読んで損はありません。

苦情の坩堝
反マルチ関連の中で一番情報量が豊富なサイト。抜き差しならない自体に陥ったら覗いてみてください。

恐怖のサイドビジネス
ほとんどの人はマルチは失敗しますが、当然失敗する分を一部の人で大儲けできます。失敗を省みずに成功を掴みたいかどうかは自己判断でしょう。

NETで稼げる情報navi
ここのMLM基礎知識をご覧下さい。実はここに書いてある事とほぼ同じ事を説明会で聞きました。つまり彼らはここからパクッていたわけですね。

ネットワークビジネス専門サイト
マルチについて肯定的なサイトも載っけておきます。私見を言えば、こういう商売は儲けようと思ってやるべきではないと思いますが。

ネットワークビジネス/MLMの誤解を解け!
なんでもそうですが具体的な数字(名前)や、その数字の根拠(ソース)が無いものを簡単に信じてはいけません。という一例。

マルチ商法、ネットワークビジネス
マルチ等のリスト。数がとにかく多いので疑問に思った会社があったらまず検索してみましょう。

マルチ商法・マルチまがい商法・ねずみ講
僕の思うネットワークビジネスの本来のあり方が中盤以降に書いてあります。